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Meteor 1.3.3のアナウンス

Meteorの新しいバージョンである1.3.3がリリースされました。公式ブログから要点を紹介します。

コミュニティの貢献

Meteor 1.3.3の多くの機能はコミュニティメンバによって実装されました。例えば、2人のコミュニティメンバが開発したDDP Batchingは、多くのデータを一度に送る際のパフォーマンスを向上させるすばらしいものです。

また、少なくないコミュニティメンバがGitHubのissueを調査し優先度を検討してくれ、フィードバックをうまく回してきています。

特筆すべき変更点

アップデートする人が知るべき変更を2つお知らせします。

1つは、 .babelrc のサポートです。これにより、 ecmascript パッケージによって実行されるbabelの挙動を変えることができます。この機能もコミュニティメンバによって提案・実装されました。もしすでにプロジェクトフォルダに .babelrc がある場合は、これまで無視されていたものが有効になるので注意が必要です。

もう1つは、ES2015の import 宣言の実装が改良されたことです。

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import { Template } from 'meteor/templating';
import { ReactiveVar } from 'meteor/reactive-var';
Template.hello.onCreated(function helloOnCreated() {
this.counter = new ReactiveVar(0);
});

このように書いた場合、コンパイルされたコードでも普通に TemplateReactiveVar が参照できるようになります。従来は、 _templating.Template_reactiveVar.ReactiveVar でした。

また、ブロック内で import を書けるようになりました。すなわち、

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if (Meteor.isServer) {
import { name, version } from "./server/config.json";
console.log(name + "@" + version);
}

require を使わずに書くことができます。

(編注: これはやってはいけないのではないだろうか)

次は何か

Meteor 1.3.3はNode 0.10.xとMongo 2.6で提供される最後のバージョンです。Meteor 1.4では、Node 4.4.xとMongo 3.2になり、また、最新のMeteorパッケージを利用するのが容易になります。

これらの変更は既に完了していて、レビュー段階に来ています。1.3.3がリリースされたため、1.4のベータリリースに取り掛かれるでしょう。1.4に直接移行する手もありましたが、中間ステップがあった方がスムーズと考え、1.3.3がリリースされました。

アップデート方法

アップデート方法はいつも通り、

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meteor update

です。Meteorアプリケーションディレクトリで実行するとそのアプリケーションのバージョンが上がります。

ところで、Meteorのこれまでのリリースの一覧を見るには、

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meteor show METEOR

とします。

おわりに

Nobutaka OSHIROさんがDDP Batchingの比較アプリを公開しているので、興味ある方はお試しください。

https://github.com/nobutakaoshiro/meteor-app-example-1-3-2-4

https://github.com/nobutakaoshiro/meteor-app-example-1-3-3